熱々の料理が食欲を掻き立てるのはなぜ?
熱い料理は熱い!が伝わる方が、食べる前のワクワク感やドキドキ感が増し、食べる楽 しみのスイッチが入ります。
気温が高い日は、体が疲れているのに、脳は熱い食べ物を求めてしまうようです。
疲れた体が欲していると思い込んでしまうからでしょうか、熱々の器で目の前に出てくると食欲も一層増します。
黒い土鍋に、真っ赤に煮えたキムチチゲを目の前にしながら、食べる気合いも入ります。熱いし、辛いしとわかっていながらも、テンションが上がって、汗をかきながらいただきます。
水コンロの網の上で、煙が上がる中、焼かれている肉の火を目の前にして、戦闘モードです。そんな思いで食事をする事が、すでに元気になっているようです。
冷たいものだけでは物足りない?
「暑いから冷たい物を食べたい」と思って、スルスルと食べ終えてしまうと、脳も体も 思っている以上に、満足していないかもしれません。
冷たい物を食べる時には、同時に主菜になる物を一品加えたり、副菜2~3品の小鉢を用意して時間をかけて食べると、脳も体も満足できると思います。
小鉢は少し遊び心を入れた物や、ガラスや漆器などを織り交ぜて、少し時間をかけた食事を心がけると、同じ1回の食事でも、自分にとっても大切な食事の時間になるでしょうね。
この記事を書いた人
柴山甲一
酒器の案内人
バーテンダーとして様々な酒や人生と出会い、人生の数だけ酒の楽しみ方があることを知る。「酒の楽しみ方=人生」と捉える目線から、一人じっくり酒を楽しめる器や、誰かとの語らいを楽しむ器など、人に寄り添い人に合わせた“人生を変える酒器選び”をナビゲートする。飲食店などへも、料理人自身が選び切れない器の中から「酒と会話と料理と」を引き立てる器を提供し、その強いこだわりには信頼と定評を得ている。
この記事を書いた人
柴山典子
器人(うつわびと)
静岡の陶器屋の家に生まれ、幼少の頃より家庭用・飲食店用など様々な器に触れながら育つ、器屋生まれ器屋育ちつまり“生粋の器人”。“日本”が誇るもの文化やそれが反映された道具には深い敬意をもち、感動と関心で心の拍手が止まらない。未知に対して興味津々、驚きと笑いを一緒に分かち合えたら嬉しく人との繋がりに日々感謝。「和モノ」のみならずインテリア物は大好物。